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報告書

癌治療を目的とした新規放射線増感剤の開発

赤松 憲; 横谷 明徳

JAERI-Research 2002-015, 30 Pages, 2002/08

JAERI-Research-2002-015.pdf:1.27MB

原子の放射線吸収断面積に着目した癌治療用新規放射線増感剤の探索・設計・合成を行い、その化学物質としての細胞毒性ならびにX線に対する放射線増感効果を調べた。評価にはヒト大腸癌細胞を用いた。PBBA誘導体(含臭素)は、増感効果は確認できなかったが、三ヨウ化安息香酸ナトリウムに関してはその効果が確認された。さらに膜損傷増強を目的とした、細胞膜局在性放射線増感剤(セチルFITC,セチル臭化FITC,セチルヨウ化FITC)では、これらすべての細胞膜集積性を確認した後、前者2つについて増感効果を評価した。その結果、両者とも同程度の増感作用が認められた。

報告書

ガラス固化体放射線の有機物への影響調査

not registered

PNC TJ8409 98-003, 62 Pages, 1997/03

PNC-TJ8409-98-003.pdf:3.14MB

高レベル放射性廃棄物であるガラス固化体は、30年から50年間程度、冷却のための貯蔵後、深地層に処分される計画になっている。ガラス固化体は一本当たりの放射能量と発熱量が高い(1. 5$$times$$1016Bq、1.4kW)のため、貯蔵期間中のこの特性を活かした利用法を検討することは、資源の有効利用の観点から重要と考えられる。一方、近年、有害廃棄物の無害化処理の必要性が高まっている。例えば、フロン(クロロフルオロカーボン-CFC)は冷房の熱媒体などに広く利用されてきたが、オゾン層破壊の原因物質であることが指摘されており、環境破壊を招かない物質へ転換した上で、廃棄することが望まれている。この他にも、このような環境へ影響を与える有害廃棄物は多々存在すると考えられ、技術的に有効な処理法が求められている現状にある。本調査では、ガラス固化体の放射線照射による有害廃棄物の無害化処理の観点から、放射線分解処理が可能な有害物質の調査、及びその第一候補となるフロンについての技術的あるいは社会情勢的な背景情報について調査を行った。また、ガラス固化体放射線照射によるフロン分解の可能性を探るため、東京都立産業技術研究所(旧名:東京都立アイソトープ総合研究所)の協力の下、予備的な試験を実施し、線源として高レベル放射性廃液のガラス固化体を使用することも可能であるとの見通しを得た。

報告書

同位体分離用短波長レーザの基礎的研究

藤井 寛一*; 北谷 文人; 高橋 武士*

PNC TY8613 95-001, 48 Pages, 1995/03

PNC-TY8613-95-001.pdf:1.41MB

レーザを用いて、種々の元素の同位体分離を行うためには、同位体分離用にカスタマイズされたレーザを開発することが必要である。現在のレーザを用いた同位体分離に用いられるレーザは、CO2レーザおよび、YAGレーザまたはエキシマレーザ励起の色素レーザである。これらのレーザでは、光子当たりのエネルギーが低いために効率のよい同位体分離を行うことがしづらい。これは、レーザを用いた同位体分離においては、最終段階では、目的同位体に解離、イオン化、運動量変化などの物理化学的変化を生じさせることによって目的同位体を分離回収する技術であるために、これらような変化を容易に生じさせるためには、エネルギーの大きな光子の利用が必須となる。これから、高効率で高出力の短波長レーザの開発は、レーザを用いた同位体分離にとって非常に重要な項目となる。また、高効率に光子を用いるためには、発生したレーザ光の質が重要となる。ビームの質(スペクトル幅、横モード、広がり角など)が悪ければ、レーザ光は、効率よく利用することができない。このために、種々の同位体分離に必要な波長を高効率で発生できる可能性のある短波長レーザとして、金属蒸気を用いた短波長レーザの開発と発生したレーザビームの高品質化について茨城大学と動燃で共同に研究を行った結果について報告する。金属蒸気レーザとしては、高繰り返しの可視光を、単純な構造のレーザ管で発生できる金属ハロゲン化物を用いたレーザの高効率化について基礎的な研究を行った。また、レーザ光の高品位化については、回折の影響をのぞき伝播可能な、非回折光の発生について考察を行った。

報告書

地下水化学に対する放射線影響に関する研究

勝村 庸介*; 石榑 顕吉*

PNC TJ1602 95-003, 172 Pages, 1995/02

PNC-TJ1602-95-003.pdf:4.64MB

高レベル廃棄物の地層処分における健全性の確保のためには地下水の化学環境の把握が重要で、化学環境に及ぼす重要な因子として地下水の放射線誘起反応の検討が必要となる。本研究は地下水の化学環境への放射線影響の研究の第一歩として、水および、地下水に含まれる主要成分の放射線効果を、これまでの放射線化学分野で蓄積された知識を整理し、生ずる化学反応と、それらの反応速度定数などのデータベースを整備することを目的としている。さらに、これに基づき典型的な条件下でシミュレーションを行うとともに、今後、研究すべき反応や実験について検討した。特に、実験データの蓄積とシミュレーションとの比較が必要と結論された。

報告書

チタンのすきま腐食に関する研究 成果報告書

not registered

PNC TJ1150 92-003, 136 Pages, 1992/02

PNC-TJ1150-92-003.pdf:2.57MB

高レベル放射性廃棄物の地層処分に使用されるオーバーパック容器の有力な候補材料の一つと考えられているチタンの長期の健全性に対する阻害要因は地下水によるすきま腐食が主たるものと考えられているので、これに対する検討が極めて重要である。本研究では、チタンの長期腐食挙動を評価する上で重要と考えられるすきま腐食発生下限界電位の評価の一環として、塩化物環境のすきま腐食再不働態化電位に及ぼす他のアニオン、即ちSO42-及びHCO3-の2種類のアニオン、共存の影響を評価するとともに、塩化物以外のハロゲン環境としてBr-環境でのすきま腐食再不働態化電位を評価した。一方、チタンとともにオーバーパックの有力な候補材料と考えられる炭素鋼については処分環境における炭素鋼のマクロセル腐食について、その生成プロセスの理解を深めるとともにモデル化を行った。

論文

Irradiation behaviors of nuclear grade graphite in commercial reactor, 1; Dimensional change and thermal expansion

松尾 秀人; 斎藤 保

Journal of Nuclear Science and Technology, 22(2), p.139 - 146, 1985/00

 被引用回数:5 パーセンタイル:65.78(Nuclear Science & Technology)

実用炉で220~400$$^{circ}$$Cの温度領域で最高8.3$$times$$10$$^{2}$$$$^{1}$$n/cm$$^{2}$$(熱中性子)まで二酸化炭素雰囲気で中性子照射した原子炉級黒鉛材料の寸法ならびに熱膨張係数の変化を測定した。寸法は、照射の初期にわずかに膨張するが、その後は照射量の増加とともに収縮量が大きくなるのが認められた。また、2.6$$times$$10$$^{2}$$$$^{1}$$n/cm$$^{2}$$まで照射した試料の熱膨張計数の照射による変化は認められなかった。寸法変化の実測値と臭素化法によって求められた値とを比較検討し、原子炉に使用されている黒鉛ブロックの寸法変化は設計予測値以内であることが明らかになった。また、巨視的な寸法変化と結晶子の寸法変化との関連について考察するとともに、原子炉の炉心黒鉛ブロックの変形についても考察した。

論文

難燃・耐放射線性の電線・ケーブルの試作

大島 裕之助; 萩原 幸; 小田 英輔*

日本原子力学会誌, 25(4), p.258 - 263, 1983/00

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.02(Nuclear Science & Technology)

原子力発電所等の原子力施設で用いる電線・ケーブルは、難燃性とともに高度の耐放射線性が必要とされる。「難燃性絶縁材料の開発」テーマでは、汎用の絶縁材料(エチレン・プロピレン共重合ゴム)に対してこのような性能を付与するための新しい難燃剤に関する研究開発を進めてきた。新規難燃剤としての臭素化アセナフチレン縮合物の開発の経緯、及び、これを用いて試作した難燃・耐放射線性ケーブルの性能試験結果を紹介した。

報告書

軽水炉型(BWR,PWR)原子力発電所用電線・ケーブル絶縁材の難燃・耐放射線化に関する研究

萩原 幸; 森田 洋右; 宇田川 昂; 小田 英輔*; 藤村 俊一*

JAERI-M 82-057, 71 Pages, 1982/08

JAERI-M-82-057.pdf:3.3MB

軽水型原子力発電所用電線・ケーブルは高度の難燃性と熱および放射線に対する安定性、さらにLOCA時にも十分な性能を保持することが必要である。本研究はこのような要求を満足する難燃・耐放射線性絶縁材の開発を目的として行ったものである。特に、重合性の難燃剤に着目し、エチレン・プロピレン・ジェン共重合体ゴムへの適用を検討した。各種重合性難燃剤を合成し、その特性を検討して、難燃剤としては、(1)炭素-炭素結合からなり、(2)縮合型芳香環をもつこと、さらに(3)重合性である化合物を基本構造とすべきとの指針を設定した。つぎに、この指針を具体化するための考察と詳細な実験的検討により、臭素化アセナフチレン縮合物(con-BACN)の有効性とその根拠を明確にした。最後に、con-BACN配合の実寸法ケーブルを試作し、IEEE標準に従った各種性能試験を実施してその優れた性能を実証した。

論文

新しい耐放射線性、難燃性ケーブルの開発

萩原 幸; 森田 洋右; 小田 英輔*; 藤村 俊一*

FAPIG, 102, p.48 - 55, 1982/00

原研と古河電工(株)との共同研究「臭素化アセナフチレンおよびその縮合体を用いた難燃性ケーブルの開発」のまとめである。内容は(1)臭素化アセナフチレンおよびその縮合体の合成とその難燃、耐放射線性付与効果、(2)臭素化アセナフチレン縮合体による難燃エチレン-プロピレン-ジエンゴム絶縁ケーブルの試作とその特性、について記したものであり、先に発表されたJAERI-M 82-057「軽水炉型原子力発電所用電線、ケーブル絶縁材の難燃、耐放射線化に関する研究」の内容と同様である。

論文

Synthesis of brominated acenaphthylenes and their flame-retardant effects on ethylene-propylene-diene terpolymer

森田 洋右; 萩原 幸

J.Appl.Polym.Sci., 27, p.3329 - 3339, 1982/00

 被引用回数:5 パーセンタイル:35.87(Polymer Science)

難燃剤として臭素化アセナフチレン(BACN)及びその縮合体(con-BACN)を合成した。合成法はZnCl$$_{2}$$-CF$$_{3}$$COOH又はFeCl$$_{3}$$を触媒としてアセナフテンを臭素化し、その後脱臭化水素した。ZnCl$$_{2}$$-CF$$_{3}$$COOHを触媒として用いた場合、主たる生成物は臭素化アセナフチレンであり、FeCl$$_{3}$$を用いた場合の主成分は縮合体(3量体が主)であった。BACN及びcon-BACNによりエチレン-プロピレン-ジェン共重合体(EPDM)を難燃化し、酸素指数法、垂直燃焼試験法で評価した。これらは、市販の臭素系難燃剤(例えば、デカブロムジフェニルエーテル)を用いた場合よりも、高い難燃性を示した。この高い難燃化効果はBACN,con-BACNのEPDM中への均一分散性、EPDM中での重合性またはグラフト反応性、及びEPDMの熱分解する全領域にわたって難燃原子(Br)を放出する熱分解特性に起因すると結論された。

論文

Protection effects of condensed bromoacenaphthylene on radiation deterioration of ethylene-propylene-diene rubber

森田 洋右; 萩原 幸; 笠井 昇

J.Appl.Polym.Sci., 27, p.3569 - 3576, 1982/00

 被引用回数:5 パーセンタイル:35.87(Polymer Science)

原子炉周辺などの放射線照射下で使用される有機高分子材料のなかで、電線ケーブル絶縁材は炉の安全にとって重要な役割をはたしている。先の重合性難燃剤である臭素化アセナフチレン縮合体(con-BACN)を配合したエチレン-プロピレン-ジェンゴム(EPDM)の難燃化につづいて、本論文はcon-BACNによるEPDMの耐放射線化について検討したものである。$$^{6}$$$$^{0}$$Co-$$gamma$$線照射に対し、con-BACN配合EPDMは非常に高い耐放射線性(800~1000Mrad)を示した。さらに、con-BACNの耐放射線性付与機構を検討するために、con-BACN配合EPDMの酸素雰囲気中(O$$_{2}$$中)及び窒素(N$$_{2}$$)雰囲気中での照射劣化挙動を調べた。比較例として、添加型難燃剤デカブロムジフェニルエーテル、アセナフチレンの試料についても検討した。この結果、特にO$$_{2}$$中で、重合性のcon-BACNは照射による基材ポリマーの酸化劣化を補償する橋かけ作用のあることが推論された。

論文

High-temperature heating experiments on unirradiated ZrC-coated fuel particles

小川 徹; 井川 勝市

Journal of Nuclear Materials, 99(1), p.85 - 93, 1981/00

 被引用回数:22 パーセンタイル:90.03(Materials Science, Multidisciplinary)

ZrCを第3層としたTriso被覆UO$$_{2}$$粒子を、2173~2773Kで加熱した。同粒子は2723Kl,1hの加熱には耐えたが、半数以上の粒子は2773K,1h以内で破損した。結果を、通常のSiC被覆Triso型粒子についての結果と比較した。ZrC-Triso型被覆燃料粒子内部の系について熱力学的考察を行い、高温でのCO圧を評価した。既存の(ZrC)-ZrO$$_{2}$$-Cおよび、(UC$$_{2}$$)-UO$$_{2}$$-C系についての熱力学データを評価した。前者の系上でのCO分圧についてのOuensangaとDodeの実測は極めて信頼性が高いと考えられる。また、CVD・ZrC中の不純物分析結果を載せた。

論文

臭素化アセナフチレン縮合体により難燃化したエチレン-プロピレン-ジエンゴムの複合環境劣化

笠井 昇; 森田 洋右; 萩原 幸

EIM-80-105, p.35 - 41, 1980/00

原子炉用電線・ケーブル絶縁体のための難燃剤の開発に関するものである。前回の電気学会では臭素化アセナフチレンモノマー(BACN)について報告した。しかし、BACNは長期間放置すると難燃剤が滲出する傾向が認められたので、今回はこれを改善するため2~5量体の臭素化アセナフチレン縮合体(con-BACN)を合成し、これによるEPDMの難燃、耐放射線化を行なった。さらに、より実用的な試験として電線形状での複合的な劣化要因による難燃性、絶縁抵抗の変化の測定を行った。この結果、con-BACNは優れた難燃効果を示し、耐放射線助剤としても有効であることがわかった。さらに、con-BACNは熱劣化+放射線後も難燃化効果に大きな変化はなく、原子炉の耐用年数の経年劣化に耐えることが示唆された。この難燃剤を添加した電線では熱劣化+放射線+LOCA液浸漬において絶縁抵抗の低下が認められたが、金属酸化物等を添加することにより抑制できることが判った。

論文

Flame retardant modification of ethylene-propylene copolymer with monomers containing bromine and/or phosphorus

森田 洋右; 萩原 幸; 荒木 邦夫

J.Appl.Polym.Sci., 25, p.2711 - 2719, 1980/00

 被引用回数:8 パーセンタイル:47.96(Polymer Science)

原子炉用電線ケーブルのための難燃性絶縁材料の開発を目的に、特に新しい試みとして重合性難燃剤によるエチレン-プロピレン-ジエン共重合体(EPDM,汎用絶縁材)の難燃化法について検討した。重合性難燃剤として、新たに臭素及び臭素,リンを含有するビニル重合型難燃剤を合成した。これらを、ベースポリマーであるEPDM,難燃助剤である三酸化アンチモン,ラジカル発生剤やその他の添加物と混合し加熱成型することによって、難燃剤をベースポリマー中で重合させた。その結果、(1)従来使用されている添加型難燃剤にくらべ、同一臭素含量において著しく高い難燃化効果を示す重合性難燃剤がえられた。(2)EPDM中に生成した難燃剤ポリマー量が多いほど(難燃剤の重合性が高いほど)高い難燃化効果を示した。(3)難燃剤が重合して生成したポリマーとEPDMの熱分解温度がほぼ等しい場合に、難燃化効果が顕著である。ことが判った。

論文

Co-deposition of zirconium with carbon by the bromide process

井川 勝市

J.Less-Common Met., 44, p.207 - 213, 1976/00

 被引用回数:6

1400$$^{circ}$$C以下のガス流中に置いた黒鉛板上へのジルコニウムと炭素の同時化学蒸着を調べた。400-800$$^{circ}$$Cのジルコニウムスポンジと臭素蒸気との反応を蒸着領域に直結した反応領域で行なわせ、この反応で連続発生する気体のジルコニウム臭化物をジルコニウム源とした。炭素源としてはメタンを選んだ。ジルコニウム蒸着は炭化ジルコニウムを生成するための炭素または黒鉛の存在が必要であった。ジルコニウム蒸着は水素供給によってもメタン供給によっても増加した。炭素蒸着は水素供給によっては減少したが、臭化供給すなわち四臭化ジルコニウム蒸気の供給によって増加した。これらの実験データに基づいて同時蒸着の機構を考察した。

論文

Fluorination of uranium dioxide by bromine-fluorine system

桜井 勉; 高橋 昭

Journal of Nuclear Science and Technology, 12(5), p.308 - 313, 1975/05

 被引用回数:2

フッ素ガスによるUO$$_{2}$$のフッ素化反応は200$$^{circ}$$Cでは進まないが、これに少量の臭素を添加すると速やかに反応が起りUF$$_{6}$$が生成することがわかった。添加する臭素量はフッ素濃度の約6%で充分であり、直接フッ素化反応管に供給してよい。これは臭素とフッ素が速やかに反応してフッ化臭素を生成し、これが低温でもUO$$_{2}$$をUF$$_{6}$$にフッ素化するためである。臭素がフッ素化反応に対して触媒のような作用をすることがわかった。

論文

核燃料再処理とフッ素化学; フッ素化反応を中心として

桜井 勉

原子力工業, 21(4), p.45 - 48, 1975/04

フッ化物揮発法による核燃料再処理研究の化学的側面について触れてみた。フッ化物揮発法プロセスと技術的問題点を述べ、筆者らのフッ素化プロセスおよびルテニウムフッ化物に関する研究の一部を紹介した。フッ素化プロセスの研究では、フッ化ハロゲン等のフッ素化剤の反応性について述べ、ルテニウムについては、このものがフッ化物発揮法成否の鍵を握る物質であり、その化学的挙動の解明が重要なことを述べた。

論文

Comparison of the fluorinations of uranium dioxide by bromine trifluoride and elemental fluorine

桜井 勉

J.Phys.Chem., 78(12), p.1140 - 1144, 1974/12

気体三フッ化臭素とフッ素をそれぞれ二酸化ウラン粉末と反応させ、反応プロセスの比較から両フッ素化剤の反応特性を検討した。両反応において二酸化ウランはフッ化ウラニルを経て六フッ化ウランにフッ素化される。BrF$$_{3}$$-UO$$_{2}$$反応は40$$^{circ}$$Cでも進行しUF$$_{6}$$を生成するのに対し、F$$_{2}$$-UO$$_{2}$$反応では390$$^{circ}$$C以上に温度を上げないとUF$$_{6}$$の生成は認められなかった。三フッ化臭素を用いると穏やかな実験条件の下でフッ素化を進めることができる。

論文

Behavior of some fission products in the fluorination process using BrF$$_{3}$$

桜井 勉

Journal of Nuclear Science and Technology, 10(2), p.130 - 131, 1973/02

三フッ化臭素(BrF$$_{3}$$)ガスを用いるフッ化物揮発法の開発に関連して、揮発性フッ化物を与えるFPとBrF$$_{3}$$の反応を調べた。試料はNb$$_{2}$$O$$_{5}$$、Sb$$_{2}$$O$$_{3}$$、MoO$$_{3}$$、RuO$$_{2}$$およびTeO$$_{2}$$で、これらを温度100~450$$^{circ}$$CでBrF$$_{3}$$と反応させた。その結果、RuO$$_{2}$$とSb$$_{2}$$O$$_{3}$$は150$$^{circ}$$C以上で、Nb$$_{2}$$O$$_{5}$$、MoO$$_{3}$$およびTeO$$_{2}$$は100$$^{circ}$$Cでもフッ素化され、揮発性フッ化物および酸フッ化物を生成することがわかった。これらの反応挙動はウランのそれと類似しており、使用済み燃料を処理する場合、分離プロセスが必要である。

論文

フッ素と臭素の反応

岩崎 又衛; 矢幡 胤昭; 鈴木 敬三; 辻村 重男; 大島 恵一*

日本化學雜誌, 83(1), p.36 - 39, 1962/00

臭素とフッ素との間の主な反応生成物としてBrF$$_{3}$$およびBrF$$_{5}$$が確認されているが、反応温度とそれらの生成の割合とについて確かめるため実験を行なった。フッ素は電解により発生させ、臭素は窒素ガスをキャリアーとして両者をガス状にて反応させた。生成物の割合は臭素とフッ素を化学分析してその結果から計算する間接的方法と、核磁気共鳴吸収による直接定量法の2種類により算出した。両者の結果はほぼ一致しており、40゜~120$$^{circ}$$Cの間ではBrF$$_{5}$$が約70mol%で一定量生成している。120゜~230$$^{circ}$$Cの間では反応温度が上昇するに従ってBrF$$_{5}$$のmol%は徐々にまし、230$$^{circ}$$Cでは90mol%以上に達する。

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